僧帽筋上部を鍛えることができる筋トレ種目「ダンベルシュラッグ」をご存知でしょうか?
この記事は、以下のような疑問をもっている方に向けて解説しています。
・そもそもダンベルシュラッグとは何だろう?
・ダンベルシュラッグはどのような効果があるのだろう?
・ダンベルシュラッグはどう取り組むのが正しいのだろう?
最後まで読み進めることで、ダンベルシュラッグについての基礎知識をおさえられるだけでなく、 ダンベルシュラッグのバリエーションも知ることができます。
目次
ダンベルシュラッグとは
ダンベルシュラッグとは、首から背中のもっとも表面にある僧帽筋の上部を鍛えることができる筋トレ種目「シュラッグ」の一種になります。
シュラッグは、ダンベルを使ったやり方(ダンベルシュラッグ)のほかにも、バーベルを使ったやり方(バーベルシュラッグ)やケーブルを使ったやり方(ケーブルシュラッグ)などいくつかの種類がありますが、ダンベルを使ったダンベルシュラッグは、広い可動域でトレーニングを行えるため、鍛えたい僧帽筋の上部に負荷をかけやすいです。
また、ダンベルを両手にもって行うやり方が一般的ですが、ダンベルを左右の手どちらかだけにもってトレーニングをすることも可能なため、たとえば僧帽筋上部の左側を重点的に鍛えたいときは、ダンベルを左手だけにもってトレーニングを行うというやり方ができます。
体の左右の筋肉をバランスよく鍛えることが理想ですが、左右の筋量の関係によって、繰り返し筋トレを行っていくなかで、どうしても左右の筋肉のバランスが悪くなってしまうことがあります。
そのようなときに左右の僧帽筋上部のどちらかだけを鍛えることも可能なダンベルシュラッグは、覚えておくと必ずこれから先の筋トレ人生で役に立つでしょう。
ダンベルシュラッグは、ひとつの関節のみを動かす単関節種目のため、複数の関節を動かす多関節種目のトレーニングと比較して、初心者の方でも正しいフォームの習得が簡単で取り組みやすいトレーニングです。
また、ダンベルさえ用意できれば、ジムだけでなくどこでも取り組むことができるトレーニングのため、まずは自宅で気軽に筋トレをしたいという方にもオススメできます。
ダンベルシュラッグの効果
ダンベルシュラッグで鍛えることができる僧帽筋の上部は、首から背中にかけてのもっとも表面にある筋肉であるため、鍛えることで太くてたくましい首回りや肩をつくることができます。
これらは上半身を大きく見せることにつながるため、男らしくて強そうという印象を相手に与えることができるでしょう。
僧帽筋の上部は肩こりや猫背につながる部分でもあるため、鍛えることで肩こりや猫背の予防にもつながります。
また、男らしくて強そうという見ためへの効果や肩こり、猫背の予防だけでなく、スポーツでの激しい動作でも首回りや肩の筋肉が発達していると、首を固定できるようになります。
格闘技や柔道、レスリング、アメリカンフットボール、ラグビーのように対戦相手とのコンタクトが頻繁に行われるスポーツでは、首回りや肩の筋肉が発達していれば、それだけ怪我をするリスクを下げることや運動時のパフォーマンスの向上につながります。
これらの激しいスポーツに取り組んでいる方は、無視できないトレーニングだといえます。
ダンベルシュラッグのやり方
鍛えたい部位に負荷をかけるためには、正しいやり方でトレーニングを行うことが重要です。ダンベルシュラッグには、いくつかのやり方がありますが、まずは基本の立って行うダンベルシュラッグのやり方をマスターしましょう。
両手にそれぞれダンベルを握って持ちます。
直立し、両手はおろして体にそって伸びているリラックスした状態をつくります。このとき、両足は肩幅ぐらいに開きましょう。両手の甲は外向きです。
スタートのフォームが完成しました。ここからトレーニングに入ります。
僧帽筋の上部を収縮させ、肩の力を使って、ダンベルをもちあげていきます。できるだけ高く可動域いっぱいまで肩をすくめていきましょう。
その後ゆっくりとダンベルをおろしていき、スタートのフォームの状態に戻します。
この一連の動作を一回とし、必要な回数×セット数分反復します。
ダンベルシュラッグのやり方を簡潔にまとめてみた
1. 両手にそれぞれダンベルを握って立ちます (スタートのフォームをつくります)
1.1. 両手にそれぞれダンベルを握ります
1.2. 直立し、両手はおろして体にそって伸びている状態をつくります
1.3. 両足は肩幅ぐらいに開きます
1.4. 両手の甲は体の外側に向けます
2. 肩の力を使って、ダンベルをもちあげていきます
2.1. 僧帽筋の上部を収縮させます。
2.2. 肩の力を使ってダンベルをもちあげていきます
2.3. 腕は伸ばしたままにし、曲げないように注意します
2.4. ダンベルの利点を活かして、できるだけ高く可動域いっぱいまで肩をすくめます
3. ゆっくりと力を入れていた筋肉を緩めながらダンベルをおろします
4. 1~3の動作を一回として必要な回数×セット数分反復します
ダンベルシュラッグのバリエーション
基本の立って行うダンベルシュラッグのやり方をおさえたところで、次はダンベルシュラッグのバリエーションを見ていきましょう。
今回は、座って行うシーテッドダンベルシュラッグ、片手のみダンベルをもって行うワンアームダンベルシュラッグ、そしてインクラインベンチで体を斜めにした姿勢で行うインクラインダンベルシュラッグの3つのバリエーションを説明します。
これらのバリエーションを覚えておくと、トレーニング環境や筋肉のつき具合に合わせて適切なトレーニングを選択することができます。
シーテッドダンベルシュラッグ
ダンベルシュラッグを座って行うやり方がシーテッドダンベルシュラッグになります。
ダンベルシュラッグとの違いは、立ってやるか座ってやるかの違いです。鍛える対象の筋肉はダンベルシュラッグと同じ僧帽筋上部なので、実際にやってみて好きな方を選択するとよいでしょう。
座って行うため、ベンチやイスの幅が広いと、ダンベルをもちあげていくときにダンベルがベンチやイスにぶつかってしまいます。そのため、インクラインベンチなど幅が狭いものに座って行う必要があります。
また、立って行うダンベルシュラッグと比べて背中が丸まりやすいため注意が必要です。
ワンアームダンベルシュラッグ
ダンベルシュラッグを片手のみダンベルをもって行うやり方がワンアームダンベルシュラッグになります。
ダンベルシュラッグとの違いは、両手それぞれにダンベルをもつか、片手のみにダンベルをもつかの違いと、片手のみにダンベルをもっている状態で体のバランスをとろうとするため、体幹を鍛えることができるという違いがあります。
筋トレを続けていると、左右の筋量差によってすこしずつ筋肉のバランスが悪くなってしまうことがあります。そのようなときに、ワンアームダンベルシュラッグで左右の筋量がすくないほうを重点的に鍛えることで、左右の筋量のバランスをよくし、より美しい体に仕上げていきましょう。
インクラインダンベルシュラッグ
ダンベルシュラッグをインクラインベンチで体を斜めにしてうつ伏せの体制で行うのがインクラインダンベルシュラッグになります。
ダンベルシュラッグとの違いは、インクラインベンチで体を斜めにしてうつ伏せの体制で行う違いと、体を斜めにしていることでダンベルをもちあげるときに、肩が上にもちあがるのではなく、肩が斜め後ろにもちあがるという違いがあります。
肩が斜め後ろにもちあがることで肩甲骨が内側に寄るため、僧帽筋の中部も動きにかかわります。
これにより、僧帽筋の上部から中部にかけて鍛える効果があります。
ダンベルシュラッグをやる際のポイント
ダンベルシュラッグをやる際のポイントを整理しました。これらのポイントを意識してトレーニングを行うことで、僧帽筋にしっかりと負荷をかけることができます。
・ダンベルの重量を無理に重くするのは禁物です。ダンベルが重すぎると可動域いっぱいまで肩をすくめることができなくなり、トレーニングの効果が下がります。
・腕は伸ばしたままにし、曲げないように注意しましょう。肩をすくめることでダンベルが自然ともちあがるイメージで取り組みます。ダンベルをもちあげようとすると肘が曲がることにつながってしまいます。
・肩をすくめていくときに、肩を回さないようにしましょう。肩を回してしまうと負荷が逃げてしまうため、トレーニングの効果が下がります。
・背筋は伸ばしましょう。背中が丸まっていると、鍛えたい部位にかかる負荷が逃げてしまいます。
・僧帽筋が収縮し、負荷がかかっていることを意識します。鍛えたい部位が収縮、膨張して負荷がかかっていることを意識するかしないかでもトレーニング効果は大きく変わります。
まとめ
ダンベルシュラッグの効果ややり方、取り組むときのポイントについて見ていきましたがいかがでしたでしょうか。
ダンベルシュラッグは、僧帽筋を鍛えるトレーニングとしてすぐれているだけでなく、ダンベルさえあれば取り組めるところも魅力的な筋トレ種目です。
既に筋トレに取り組まれている方もそうでない方もぜひトレーニングメニューに加えてみてください。
たくましい首回り、肩を手に入れて人生をより豊かなものにしていきましょう!
おすすめのパーソナルトレーニングジム情報や腹筋や背筋などのトレーニングの情報から糖質やカロリーなどの栄養素に関する情報、筋肉の部位の特徴の説明までまとめています。