フィジークってどんなもの? | ボディビルとの違いや効果的なトレーニング方法を解説

言葉では聞いたことがあるもののよく知らないのが「フィジーク」ではないでしょうか。

ボディビルと同じようにとらえられることもありますが、このふたつは似て非なるものになります。大きく違うところはフィジークは大会で評価される際、ワイルドな筋肉だけでなく、スタイリッシュな見た目も重視されるところです。

今回は、そんなフィジークにスポットをあてて解説していきます。フィジークを目指している方もファンの方も、ぜひ参考にしてみてください。

フィジークとはどのようなもの?

筋肉りゅうりゅうの男性の写真

フィジークとは

フィジークとは、トレーニングによって鍛えられた肉体の美しさを競う競技です。歴史は浅く、2013年にアメリカで行われた大会がはじまりであるといわれています。日本では2014年くらいから、さまざまな団体で大会が行われるようになりました。

フィジークの特徴

フィジークは単に筋肉の大きさを見るのではなく、バランスのよい筋肉のつき方や顔の表情、へアスタイルなどを総合的に評価します。理想とされるのは、しゅっと引き締まった逆三角形の体型です。そのため、美しくくびれたウエストもポイントになります。

また、フィジークの出場者はサーフパンツの着用します。これは、ふとももの筋肉は評価対象に入らないこと、スタイリッシュな見た目も大切な審査項目であることが理由です。

フィジークとボディビルの違い

筋トレをする男性

ボディビルとは

ボディビルの歴史は古く、19世紀末から始まったといわれます。とくに1940年から1970年までは空前のブームになりました。

大会では全身の筋肉の発達度を評価され、体脂肪の削減を含め、厳しいトレーニングが必要になります。また、表現力も重要な審査ポイントです。ボディビルダーたちは、独特のポージングで、鍛え抜いた身体の造形美を審査員たちにアピールします。

フィジークとボディビルの相違点

フィジークとボディビルとでは、おもに以下のような違いがあります。

  • 大会での評価ポイント
  • ボディビルは筋肉の大きさを競うのに対し、フィジークはバランスよく筋肉のついた逆三角形の体型であることが評価のポイントになります。また、フィジークでは、爽やかな顔の表情や、ヘアスタイルを含めた全体的なビジュアルの良さが重視されることも特徴です。

  • 出場者の服装
  • フィジークでは、下半身、とくにふともも部分はあまり評価されることはありません。このため、サーフパンツを履いて出場することが一般的です。

    これに対しボディビルは下半身の筋肉も評価に関わってきます。下半身の筋肉を大きくするトレーニングも行い、より多くの筋肉を見せるために、出場者はビキニを着用します。

  • トレーニングの内容
  • ボディビルでは筋肉を肥大化させるために細かい筋肉に分けて高負荷なトレーニングを行います。一方、フィジークでは、筋肉を肥大化させるのが目的ではないので、トレーニング方法としては中負荷で速筋だけでなくトータルバランスで鍛えていきます。

    フィジークのトレーニング方法については次に詳しく説明します。

    フィジークを目指すためのトレーニングとは?

    筋肉の美しい男性

    ボディビルではとにかく筋肉を大きくするのが目的で、いろいろな部位をまんべなく鍛えていきます。これに対し、フィジークではウエストのくびれた逆三角形の体型にすることが大事になるため、トレーニング方法が違ってきます。

    フィジークで高得点を目指すためのオススメの筋肉トレーニングを3つご紹介します。

    ① インクラインベンチプレス

    逆三角形の体型をつくるための基本的な筋肉、「大胸筋」の上部を鍛えるトレーニングです。鎖骨から盛り上がった厚みのある胸板をつくることができます。

    【方法】

    (1)ベンチプレスに使用する大の角度を30℃〜40℃に設定する
    (2)ベンチに座りバーベルを握る
    (3)ゆっくりと胸の上部までバーベルを下ろす
    (4)肘を伸ばしてバーベルを上げる

    この動作を繰り返します。

    ② ベントオーバーローイング

    背中の筋肉をつけることも逆三角形の体型をつくるためには欠かかせません。ベントオーバーローイングは、背中の筋肉である「僧帽筋」や「広背筋」を鍛えることができます。

    【方法】

    (1)腰をサポートするベルトを巻く
    (2)重さに応じてストラップを手に巻く
    (3)足は肩幅に開く
    (4)両手は、外ももから指2本分ほど外したところで構える
    (5)軽くお尻を出して腰を45度に曲げる
    (6)背中が丸まってしまわないようお尻から首まで緊張させる
    (7)顔は斜め前を見つめるようにする

    この動作を繰り返します。

    ③ サイドレイズ

    ショルダー・フライともよばれるトレーニングです。「三角筋」や「僧帽筋」を鍛えることができます。

    【方法】
    (1)肘はやや曲げてダンベルを持つ
    (2)肩の力を抜き両肩を落とす
    (3)腕が垂直になるまでゆっくりと上げる
    (4)上げた時と同じ軌道でゆっくりと下ろす

    この動作を繰り返します。

    まとめ

    筋力トレーニングをする男性

    近年日本でも注目を集めるフィジークについて、ボディビルとの違いに触れながら解説しました。

    筋肉の世界に興味はあるけれど、ボディビルとなるとあまりにハードルが高いと感じる人は多いでしょう。しかしフィジークを知ることで、筋肉トレーニングのイメージが少し変わったかもしれません。

    筋トレは心身の健康を増進し、日々の目標や自信を与えてくれます。今よりさらに輝く自分を目指して、楽しくポジティブに取り組みましょう。