この記事では、「腹筋ローラーで効率的に腹筋を鍛えたいのになぜか腕が痛くなってしまう」という方に向けて、腹筋ローラーの正しいフォームと、より効果的な使い方について解説します。
器具の使用に慣れていないうちは、どうしても自己流でやってしまいがち。特に腹筋ローラーは、普段の日常では行わない独特な動作をするので、誤った使い方をすると怪我などにつながる恐れがあります。
正しいフォームを知ることで、より効果的にトレーニングを行っていきましょう。
目次
腹筋ローラーで腕が筋肉痛になる原因は?
腹筋ローラーで腕が筋肉痛になる原因は、主に「重心の置く位置」と「間違ったフォーム」にあります。詳しく見ていきましょう。
腕が痛くなってしまう理由
腹筋ローラーで腕が痛くなってしまう人は、重心を上半身(特に腕や肩)に置いてしまっているのが原因の一つです。
腹筋ローラーは、「ローラーを前に押し出した後、手前に引き寄せる」という動作によって腹筋を鍛えることができます。その際に、上半身に体重がかかることで、腕や肩に力が入ってしまうので、余計な負荷がかかり筋肉痛になってしまいます。
分かりやすく言うと、「腹筋ローラーを持ったまま、腕立て伏せをしている」ような状態になっています。重心は下半身に置くように意識しましょう。
また、「手前に引き寄せる」際に、腕や肩の力を使って引き戻そうとすると、同様に腕が筋肉痛になってしまいます。腕はあくまで補助的な役割として使用し、腹筋を使って引き戻すようにしましょう。
二の腕が痛いときは無理しない
のちほど解説する「正しいフォーム」で腹筋ローラーを使えば、腕よりも腹筋の方が筋肉痛になるはずです。二の腕が先に痛みを感じるようであれば、それは正しいフォームが崩れてしまっているサインでもあります。
二の腕が痛くなってきた場合には無理に強行せず、休むようにしましょう。
慣れてきて筋肉痛にならないときは
腹筋ローラーを使い始めたばかりの頃は、10回程度でもかなりきついと感じる方が多いと思います。しかし慣れてくれば、ある程度の回数をこなしても筋肉痛にならなくなります。
その場合は、単純に回数を増やす。あるいは、上級者向けのフォームに変えるという方法があります。
初級者向けの、床に膝を着いた四つん這いのフォーム「膝コロ」に対し、上級者向けのフォームは「立ちコロ」と言います。
「立ちコロ」は、その名の通り立ったまま腹筋ローラーを転がす方法ですが、膝コロの何倍もの強い負荷がかかります。膝コロを余裕でこなせる方にとっても、立ちコロは非常に難易度が高いです。
無理は禁物ですが、立ちコロで物足りなくなってしまった場合は、一度試して見てはいかがでしょうか。
何よりも正しいフォームが大切
腹筋ローラーで腕が筋肉痛になってしまう原因の一つは、「間違ったフォーム」にあります。正しい基本のフォームを身に付けることで、目的の部位(腹筋)を効果的に鍛えることができます。
今回は、初級者向けの「膝コロ」の正しいフォームについて解説します。
①床に膝を付いて四つん這いの姿勢になります。
②両手でローラーを持ちます。この時に、肘を曲げずに、腕を棒のように真っ直ぐ伸ばするのがポイントです。力みすぎると腕や肩に負荷がかかってしまうので、あくまで安定させるために固定するようなイメージです。
③腰を使って腹筋ローラーを前方へ転がします。手首を反った状態で転がすと痛めてしまうので、少し丸めるように注意しましょう。
④お腹を収縮させるようにして、ローラーを手前に引き寄せます。腕や肩の力を使わず、腹筋部分を意識するのが重要です。
ローラーを転がす際に、背中が伸びて腰が反っていると腰を痛めてしまうので注意が必要です。
腹筋ローラーは腕にも効果がある!
腹筋ローラーを使用する上で、正しいフォームを覚えることは非常に重要です。しかし、正しいフォームで使用していたとしても「腹筋ローラーで腕が筋肉痛になる」というのは、ある程度起こり得ることなのです。
実は腹筋ローラーによる運動は、腹筋だけではなく上半身全体の筋肉を使用することになります。そのため、腕の筋力が弱い場合、その部位の負担が大きく感じられるのは当然のことなのです。
つまり腹筋ローラーは、腹筋だけでなく腕を鍛える上でも非常に効果的なトレーニングであると言えます。
腕だけじゃない!腹筋ローラーの効果
先ほどもお伝えした通り、腹筋ローラーは正しいフォームで使用していても、上半身全体に負荷がかかるので、腕へのトレーニングにも有効です。
しかも、腕以外の背中や腰回りも満遍なく鍛えることができます。一番「効いてる」と感じるのはやはり腹筋部分ですが、実際にやってみると背筋も使われていることが分かると思います。
また、ローラーを転がす際に姿勢を維持しようとするため、体幹部分も強く鍛えられます。
腹筋をメインに鍛えつつ、その他の部位もバランスよくトレーニングできるのも、腹筋ローラーが初級者から上級者まで広く愛用されている理由の一つです。
腹筋ローラーで腕以外を鍛えるときに気をつけたいこと
腹筋ローラーは腹筋以外の上半身全体を鍛えられるということを述べましたが、あくまで「腹部の筋肉」を鍛えるためのトレーニングです。その他の部位を意識して鍛えようとすると、誤ったフォームになるため注意しましょう。
やり過ぎは禁物
腹筋ローラーは、初級者向けの「膝コロ」であっても、通常の自重トレーニングに比べると非常に大きな負荷がかかります。その上、自分の限界を超えて無理に回数をこなしてしまうと、徐々にフォームが崩れてしまい、手首や腰などを痛めてしまう危険性もあります。
また筋力トレーニング全般に言えることですが、筋肉痛が残っている状態で連日トレーニングを行っても、高い効果は望めません。休息を取り筋繊維を回復させることで、筋肉は成長します。
怪我を防ぐ上でも、効果的にトレーニングを行う上でも、腹筋ローラーのやり過ぎには注意しましょう。
まとめ
腹筋ローラーで腕を痛めないようにするには、下半身の重心を意識し、正しいフォームで実践することが重要です。腕や肩に力を入れ過ぎないのもポイントです。
しかし、どれだけ正しいフォームで行っていても、腕が筋肉痛になってしまうのはある程度仕方がありません。
効率よく腹筋をトレーニングしつつ、腕やその他の部位も満遍なく鍛えるような意識で行うのがベストです。
■その他腹筋ローラーに関するおすすめ記事はこちらからご覧ください

おすすめのパーソナルトレーニングジム情報や腹筋や背筋などのトレーニングの情報から糖質やカロリーなどの栄養素に関する情報、筋肉の部位の特徴の説明までまとめています。