デスクワークの最中にできる筋トレをご紹介|様々なやり方を徹底解説

デスクワーク中に筋トレをして健康を保とう!

デスクワークをしていると、どうしても同じ姿勢で長時間座りがちですね。その状態が毎日続くと血流が滞り、最悪心筋梗塞や脳梗塞などの原因になることもありえます。そういった身体の不調に一役買ってくれるのが筋トレです。では同じ姿勢が身体にどのような影響を与えるか、まずはデスクワークで注意すべき点を見ていきましょう。

職場がデスクワーク中心だと身体が固まる

デスクワークがメインのお仕事の方にとって、肩こりは四六時中悩みのタネ。なぜならデスクワークをしていると、トイレやタバコ休憩、書類の受け渡し等以外ではほぼずっと座りっぱなしで血流が悪くなるからです。同じ姿勢のため身体は錆び付いたように固まり、運動の機会もないので筋肉はどんどん減ってしまいます。

それを解消するためには、やはり仕事の合間にこまめに身体を動かすことです。軽い上半身ストレッチから、トイレ休憩ついでに屈伸をするなど、激しい運動はしなくても身体のパーツを少しでも動かしておきます。そうすることで、身体の不調を緩和できるようになります。

デスクワークは腰痛になりやすい

デスクワーク多めの職場では、仕事中に一番つらいことが腰痛という人も少なくないのでは。その理由はさまざまですが、もともと猫背であったり、座っている椅子の影響であったりもします。ただでさえ長時間同じ姿勢というのは身体に悪いというのに、みずから追い討ちをかけている状態になっていることも。

また、やはり筋肉が落ちてしまった結果腰痛が悪化する可能性もあります。本来筋肉がしっかりしていれば負担のなかった腰に多大な影響を及ぼし、腰痛に気づいて初めて自覚するのでは、更に酷いヘルニアにまで進んでしまうかもしれません。身体の負担を軽減するためにも、定期的に身体を動かすことが大事といえます。

おしりが垂れてしまう恐れも

デスクワークではなかなか筋肉を使う機会が少ないとお伝えしていますが、それはお尻の筋肉も同様です。美尻を保つにはやはり筋肉が不可欠で、モデルの方のスタイルを見るとその理由に納得がいきますね。

モデルではなくてもお尻の形は気になるもの。もしお尻の筋肉が衰えてしまうと、脂肪の多い部位だけに重力に逆らえません。なかなかお尻の形などチェックできず、ようやく鏡で見たときには既に以前と形がかなり違っていた…ということにならないようにするためにも、いかに筋トレでスタイルを保つかが大事かお分りいただけると思います。

デスクワーク中にできるお手軽な筋トレ

デスクワーク中でも、筋トレできるメニューというのは意外にも豊富であり、机の下で脚を動かすだけで筋トレできる、といったものも。うまく活用して習慣化すると、身体に不調を感じることなく筋トレできるので、毎日少しずつ続けて仕事もメリハリをつけていきましょう。

かかとの上げ下げ

デスクワーク中でも、人の目を気にせず筋トレできるのが脚の「かかとの上げ下げ」です。机の下でコッソリできる上、足首を動かすので血流も良くなり、脚がスッキリします。また、家でもリラックス状態で、脚を伸ばして座った姿勢で行うのもおすすめです。職場でも家でも実践していきましょう。

  1. デスクチェアーなどの椅子に座った状態で行う
  2. 両膝は離れないようにくっつける
  3. 1セットあたり10回〜20回、3セットまでで無理ない程度かかとを上げ下げする

膝をくっつけて座る

デスクワーク中にする筋トレとしては非常に地味な印象なのが、膝同士をピッタリくっつけるだけの筋トレです。座った状態で行うのですが、いざ実践してみると、内ももの普段使わない筋肉にアプローチするので割とキツいです。しかし脚を組む癖がある人には身体のゆがみ防止にもなるし、動かす必要はないのでおすすめです。

  1. デスクチェアーなどの椅子に座る
  2. 膝同士を離れないようにつけたまま、姿勢を整えて仕事を続ける
  3. できる限り長い時間保てるようにする
  4. 【応用】内ももの間に手を入れ、その状態をキープする

ふくらはぎプッシュ

デスクワーク中に脚のスッキリ感を一番感じられる筋トレが「ふくらはぎプッシュ」です。膝の裏を刺激するとリンパの流れに効果的で、手で揉むのもおすすめです。膝裏にコリコリした部分があれば、そこはほぐしてあげたほうが流れが良くなります。

ふくらはぎプッシュも家で行うことができます。その場合は、脚を伸ばした状態で床に座り、膝裏にビール瓶などの丸いものを置き、脚の重みで膝裏を刺激します。

  1. デスクチェアーなどの椅子に座る
  2. 片方の脚を上にして脚を組む
  3. 上になった方の脚の膝裏・ふくらはぎを刺激するように上下に動かす

体側伸ばし

デスクワーク中にプチ休憩するなら、体側伸ばしも行いましょう。椅子に座ったまま、上半身だけを使います。左右それぞれの身体の側面を伸ばす筋トレですが、体幹周囲の筋肉にアプローチし、脇腹の筋肉も使うので、ウエストを引き締める効果もあります。

  1. デスクチェアーなどの椅子に座る
  2. 両手を頭上で組み、背伸びの姿勢にする
  3. 身体を伸ばしたときに息を吸って、吐きながら右側へ倒す
  4. 限界まで倒したらしばらくそのままの姿勢を保つ
  5. 同じように反対側も行う

脚閉じアップ

デスクワーク中にできて、腹筋にアプローチする筋トレが「脚閉じアップ」です。椅子に座り、脚を閉じた状態で膝を上に引き上げると腹筋が鍛えられます。まずは10回3セットを目標にし、腹筋が慣れてきたら徐々に回数・セット数を増やします。ただし、腰痛がひどい場合は無理せず別の筋トレを実践しましょう。

  1. デスクチェアーなどに浅めに座る
  2. 両手は椅子の両端を掴む
  3. 両膝がくっつくように脚を閉じ、上がるところまでそのまま垂直に上げていく
  4. 両膝を閉じたまま、ゆっくり元に戻す
  5. 何度か繰り返し

両足伸ばしながらアップ

デスクワーク中、脚閉じアップよりもっと腹筋に効く筋トレは「両足を伸ばしながらアップ」です。脚を伸ばすことで、腹筋だけでなく太ももの筋肉にもアプローチします。腹筋への負荷が増えるので、「脚閉じアップ」で慣れてから脚を伸ばすのもおすすめです。

  1. デスクチェアーなどに浅めに座る
  2. 両手は椅子の両はしを掴む
  3. 両脚を閉じ、脚は伸ばした状態で上がるところまでそのまま上げていく
  4. 両脚を閉じたまま、ゆっくり元に戻す
  5. 何度か繰り返し

座ったままクランチ

デスクワークをしていても椅子に座ったままでクランチができます。これも腹筋を鍛えたいときに有効な筋トレなので、率先して取り入れましょう。繰り返し行い習慣化することが何より大切です。通常の仰向けの状態からのクランチより取り組みやすいので、仕事の合間でも行えます。

  1. デスクチェアーなどに浅めに座る
  2. 両手は頭の後ろへ回し組む
  3. 一度息を吸い、吐きながら肘を閉じ、身体を丸めていく
  4. 次の吸う息で元の状態に身体を開いていく

座りながらおじぎ筋トレ

デスクワークでもできる筋トレで男女問わずおすすめしたいのは、「座りながらおじぎ筋トレ」。これは手をあげて行うことで、背筋が鍛えられます。また、さらに効果的なのは腹式呼吸で行うことです。腰あたりの筋肉も鍛えられるので、腰痛予防にもおすすめです。

  1. デスクチェアーなどに浅めに座る
  2. 両脚を閉じ、上半身はまっすぐな姿勢で
  3. 両脚を閉じたまま、上半身をななめに倒していく
  4. 倒したら腕を無理のない位置まであげ、状態を保つ

胸の前で合掌

デスクワーク中、特に女性におすすめな筋トレは「胸の前で合掌」することです。これは両手のひらを合わせ、押し合うことで胸筋を鍛えられます。女性の中では一度は行ったことがあるポーズかもしれませんが、バストアップが期待でき、比較的筋肉が動いている様子を実感しやすい筋トレです。

続けて行うのがきついようなら、1日の間に何回か取り入れていきましょう。

  1. 両肘は横に開き、胸の前で手を合わせて合掌する
  2. 両手で押し合い、数秒状態を保つ

頭の上で合掌

デスクワーク中、肩にもアプローチする筋トレは「頭の上で合掌」です。肩こりがひどい人には特におすすめで、このポーズをしたら肩に効いているのが良くわかります。同じポーズでも手の位置を変えればアプローチする部位も変わる、というのは面白いですね。猫背も改善が期待できるので、姿勢を正すのに役立ちます。

  1. 胸の前で合掌、合掌したまま手を上に持ち上げる
  2. 頭の上まで移動したら、そのまま何秒か状態を維持

座ったまま戦士のポーズ

ヨガのポーズでおなじみの戦士のポーズを取り入れた「座ったまま戦士のポーズ」はデスクワーク中も行えるのでおすすめです。通常の戦士のポーズは立ったまま腰を落とし太ももに負荷をかけますが、踏ん張るところから下半身や体幹を鍛えられます。

  1. デスクチェアーなどの椅子に座り、右脚を前へ、右膝は直角になるようにする
  2. 左脚は左へ伸ばし、つま先は45度内側へ向ける
  3. 両手は肩と同じ高さ、数秒ポーズを保つ
  4. 反対も同様に行う

戦士のポーズ②

同じくヨガの戦士のポーズ別バージョンになりますが、「戦士のポーズ②」もデスクワーク中におすすめの筋トレです。こちらも椅子に座って手軽にできる筋トレで上半身を伸び伸びと使うので、気分転換にもちょうど良いです。

姿勢が改善されますし、骨盤のゆがみ、下半身・体幹強化が期待できます。

  1. デスクチェアーなどの椅子に座る
  2. 右脚は横に直角に曲げる。左脚は真っすぐ横に伸ばす
  3. へそと骨盤は右側に向けるように身体を回す
  4. 両腕は下のほうから頭の上まであげて状態を保つ
  5. 反対も同じように行う

二の腕トレーニング

デスクワーク中にできる筋トレの中には、二の腕にアプローチするものもあります。こちらも椅子に座りながら手軽にできるので、特に二の腕が気になる女性にはおすすめです。肩甲骨部位から腕を動かすようにすると、肩の動きもかなり変わり、血流も良くなります。

  1. デスクチェアーなどの椅子に座る
  2. 両手を肩の高さまで上げる
  3. 肩甲骨から動かすように、腕を外側から回す
  4. 数回繰り返し、次は内側から回す
  5. 繰り返し外側・内側交互に行う

デスクワーク中の筋トレで使えるグッズ

デスクワークをしながら筋トレをするなら、できればもっと楽しく効果があるやり方をしたいものです。何も道具を使わなくてもできる筋トレですが、便利なアイテムがあれば、もっと思い望んだ効果を得られるかもしれません。

筋トレグッズの中でも身近に感じやすいものをご紹介します。

バランスディスク

デスクワーク中の筋トレに使用したいお手軽グッズといえば「バランスディスク」です。クッション型とボード型の2種類があり、ボード型の方がバランスを取りにくいため、まずは柔らかいクッション型から始めることをお勧めします。

バランスディスクは、その上に乗ってバランスを取るときに普段使わない奥の筋肉に働きかけ、さらにはその刺激で腰回りのくびれも夢ではないという、身体のシェイプアップに最適の筋トレグッズといえます。また比較的安価で持ち運びもコンパクトなので、オフィスで使いやすいのがまた長所。椅子の上に敷けば、無意識にバランスを取りながら鍛えられます。

チューブ

デスクワークで使える筋トレグッズで、さらに場所を取らないものといえば「チューブ」です。伸び縮みするチューブを使って筋トレすれば、気になる部位をピンポイントで鍛えることもできます。たとえば広背筋。足を伸ばして床に座り、足裏にチューブを引っ掛けて両手で舟をこぐような動作をする方法です。

また、デスクチェアーに座っていてもできる、チューブ筋トレで肩こりに効くものがあります。

  1. 胸のまえでチューブをゆっくり引っ張る
  2. 背中側で15秒くらいゆっくり引っ張る

たったこれだけで肩こり解消も期待できる、チューブを使った筋トレ。他にもまだまだアレンジ法はあるので、飽きずに続けられます。

重り

デスクワークで目立たず筋トレできる最大のグッズとして、重りがあります。椅子に座って簡単にできる、先にご紹介した「脚閉じアップ」を行うときにこの重りをつけていると、負荷が何もつけていないときより余計にかかるので、筋トレ効果も抜群です。

また重りは、負荷をかけていても長袖・長ズボンなどを身につけていれば、隠せるところが良いですね。筋トレグッズをあからさまに使うのは恥ずかしい…という人にとっては、人の目の煩わしさがなく、楽しく筋トレを日常に取り入れることができます。重りは通勤中などにもつけておくとより効果があります。

バランスボール

デスクワークだけではなく、家でも活躍しそうな筋トレグッズが「バランスボール」です。椅子の代わりにバランスボールに座ると、仕事中常に筋トレをしている状態になります。バランスを取りながら姿勢を整えている間、インナーマッスルや腹筋を鍛えます。

踏ん張っている足も筋トレができ、バランスをとることにより骨盤のゆがみも矯正され、さらに腰痛を防げる、バランスボール。この効果を評価している企業によっては、椅子の代わりにバランスボールを導入しているところもあります。長時間同じ体勢でいる仕事には必須かもしれません。ぜひ会社全体で見直しを検討してみましょう。

ミニボール

デスクワーク中に使いたい筋トレグッズ「ミニボール」。バランスボールよりもかなり小さく、空気の入れ方次第で使い心地も変えられる、優秀なボールです。先述した両足伸ばしながらアップ・脚閉じアップを行うときには、ミニボールを太ももの間に挟むと、内ももが引き締まります。

実際、脚同士を寄せ合っているよりもボールを落とさないように挟んでいるほうが緊張感もあって効果大です。また、この内ももに挟んだ状態でヨガをすると、体幹も鍛えられるのでおすすめします。

デスクワークでできる!筋トレ以外の簡単な対処法

デスクワークでは筋トレ以外に効果ある運動などはない、ということはありません。筋トレをするまでもないという人は、以下にあげますより簡単に取り組める方法を参考にしましょう。ちょっとした工夫で全ての時間が充実してきます。

ストレッチをするようにする

デスクワーク中でストレッチも大事な対処法です。今まで筋トレ経験はないけれど、ストレッチはこまめに行なっている人もいると思います。筋トレをする気になれない、する暇がないと言う人でも、伸びをしたついでにストレッチをするなど習慣づけましょう。身体を定期的にほぐすというのはとても良いことです。同じ姿勢のままだと筋肉は固まり、血流は滞り、やがて体調にも顕著に影響が出てきます。

座ったまま上半身だけでもストレッチをすることを心がけましょう。

なるべく歩いたり動いたりするようにする

筋トレができなくても、移動で歩いたり身体を動かしたりすると、運動量が増えるので血流も良くなります。会社のエレベーターは使わずに階段でフロアまで向かったり、家から駅までの距離は歩くようにしたり、小さな運動の積み重ねも大事なので、身体を動かしましょう。

歩くときには腕をなるべく後ろに振るようにするなど、少しの間でもエクササイズできるものです。始めは面倒に思っていたことも、やがて小さな動きでも筋肉がついて苦にならなくなっていると気づくはずです。

まとめ

デスクワークばかりをしていても、工夫次第でいつでも筋トレはできます。身体を動かす機会がなかなかない仕事だからこそ、自分で運動時間をコントロールしなければ、運動不足による生活習慣病などの恐ろしい病にかかる確率も高くなってしまいます。

筋トレすることで身体のラインを綺麗に保つこともできますし、できる筋トレから始めてみましょう。筋肉がついてきて動きがツラくならないようになれば、自分に自信持って何事にも取り組める力が湧いてくるでしょう。