正しいフォームや重量を意識して筋トレをしたのに、筋肉痛にならないと不安になるかと思います。トレーニング方法は正しかったのか、筋肉は大きくなったのか、疑問がわくでしょう。実は適切に筋トレをしても筋肉痛にならないことはよくあります。
この記事では筋肉痛のメカニズムや筋肉痛にならない理由、筋肉痛にならなくても筋肉が成長しているか確かめる方法について、詳しく解説しています。
目次
筋肉痛にならなくても、筋トレの効果はでている
筋トレをしたのに筋肉痛にならないと、本当に効いているか不安になってしまうでしょう。しかしトレーニングは無駄ではありません。適切にトレーニングをしていれば、筋肉痛にならなくても効果は出ています。
筋肉を大きくしたい人にとって筋肉痛はあまり関係ありません。
- 前よりも重量が上がっている
- レップ数が増えた
- 追い込めている
ことが大事なカギになります。
次になぜ筋肉痛と筋肥大の関係が薄いのか解説します
筋肉痛はなぜ起こるのか、実は分かっていない
筋肉痛がなぜ起こるのか、実は、今の科学では解明されていません。有力な説は、トレーニングで筋肉が傷ついた後に修復の過程で炎症がおきて、筋膜にあたったときに痛みを感じるというものです。
以前は乳酸が溜まると筋肉痛になると言われていました。乳酸は運動中には発生するけれど、時間が経つと代謝されてしまいます。乳酸は後日起きる筋肉痛とは、関係ないということになります。
筋トレをしたのに筋肉痛にならない理由
筋トレをしたのに筋肉痛にならない理由はいくつかあります。
体のコンディションに左右される
風邪をひいてるときや、睡眠不足のときは激しい筋肉痛がおこります。一方、体が健康な状態であれば、筋肉が傷ついても筋肉痛を感じにくいといわれます。
栄養と休養が適切にとれているか否かが、筋肉痛の程度に影響を及ぼすようです。
フォームや負荷が適切である
トレーニングに慣れきてフォームが正しくなると、筋肉痛になりづらいものです。無駄な動きが減るので余分な筋肉を使うことがなくなるためです。
負荷が適切な場合も筋肉痛を感じないことがあります。負荷が軽すぎる場合も筋肉痛が起こらないので見極めが難しいですが、初めて行うトレーニングでしばらく筋肉痛が起こらないときは、負荷やフォームを見直す必要があります。
筋トレの刺激に身体が慣れてきた
筋肉痛が起きるには筋肉に新しい刺激が必要です。重量やフォームに慣れてしまうと筋肉が環境に適応して、筋繊維に傷がつきづらくなります。マンネリ化している可能性があるのです。
筋トレの経験と筋肉痛のなりやすさ
筋トレをどのくらいしているか、その経験度合によって筋肉痛のなりやすさは変わります。
普段から鍛えている人は筋肉痛になりにくい
トレーニングはすればするほど筋肉痛になりにくいです。
理由は、筋肉には刺激に対する適応能力があるため。負荷を与えると次に同じ負荷がきても耐えられるように、傷を修復して筋肉はより強くなります。
そもそも筋トレは環境適応能力を利用したトレーニングなのです。普段から鍛えている人は筋肉痛になりにくいといえます。
筋トレ初心者は筋肉痛になりやすい
反対に、初心者は筋肉痛になりやすいです。慣れない刺激に対して筋肉痛が起こるので、トレーニングメニューをかえたばかりのときもなりやすいでしょう。
また、筋トレ初心者はフォームが定着していません。本来は使わなくてもよい筋肉を動かしているため、ダメージを受ける筋肉の量が増えてしまいます。
筋肉痛にならないなら、筋トレの回数や負荷をチェック
刺激に慣れてしまっていると筋肉痛を感じなくなります。
現在のトレーニング方法が正しくて、本当に筋力アップできているかは、確認することができます。
記録を取る
筋肉の成長は
- 重量が上がっているか
- レップ数が増えたか
- 限界から何回頑張ったか
を記録するとみえてきます。
数週間~1ヶ月単位で増えていれば、筋肉が強くなったといえます。
記録した数値に捉われすぎない
記録した数値は数週間~1ヶ月単位で増減をみる必要があります。
直近の数字と比較して一喜一憂する必要はありません。コンディションによって左右されるからです。
体重が数時間前の数字と比べても意味がないのと同じです。食べ物をたべればその分は重くなりますし、汗で水分が抜ければ軽くなります。筋トレのコンディションも毎回違うはずです。
増えた数字に満足しない
数字に捉われてはいけないもう1つの理由は、数値が増えたときに安心してしまうためです。
前回よりも重い重量で筋トレできても、限界の重量とは限りません。本当はもっと発揮できたはずの力を数値に捉われてセーブしてしまうと非常にもったいないです。筋肉が追い込めず筋トレ効率が落ちてしまいます。
筋肉痛になるための3つの方法
筋肉痛を狙ってトレーニングをすれば筋肉痛を起こすことはできます。筋肉痛になる方法を解説します。
①負荷をあげる
- 重量をあげる
- セット数を増やす
- 休憩時間を短くする
という3つで実質、負荷をあげられます。
②限界がきてからさらに数回頑張る
筋トレは追い込むことが大事です。自分ではもう上がらないと思っていても、実はまだ力は残っています。過剰な負荷によってケガをしないように脳がリミッターをかけているためです。
限界と思ってから1回だけでも多く回数をこなすと筋肉は追い込めます。
③筋肉を伸ばすトレーニングを取り入れる
筋肉痛は出やすい種目と出にくい種目があります。
筋肉を伸ばす種目やストレッチをかける種目だと出やすく、収縮メインだと出にくいです。
登山では上りよりも下りで筋肉痛になるという話を聞いたことがあるのではないでしょうか。上るときは筋肉を縮めていて、下るときは伸ばしているためです。
筋肉は、伸びながら力が使われていると筋肉痛になりやすいのです。筋肉が緩んでいるのに力を発揮している状態なので、疲労で使えなくなった筋繊維の代わりにまだ使える筋繊維に大きな負担がかかります。大きな負担のせいで筋肉痛が起こりやすくなります。
筋肉痛についての注意点
筋肉痛に関する注意点をいくつかあげておきます。
毎回筋肉痛になるとは限らない
筋肉への負荷がまったく同じでも、体調によって筋肉痛の感じ方は違います。毎回必ず起こるとは限りません。
筋肉痛がなくても回復を待つ
負荷がかかれば当然筋肉は傷ついているので、しっかり休ませましょう。筋肉痛を感じていないだけです。特に自重トレーニングは自分の体重が負荷なので筋肉痛を感じにくいですが、休養は必要です。
狙った筋肉以外に筋肉痛が出たら
フォームが間違っていると狙った筋肉以外を使ってしまっています。もう1度正しいフォームを確認してからトレーニングを行いましょう。
筋肉痛が4日以上続くとき
超回復には2~3日掛かります。トレーニング頻度は週2~3回が適切と言われている理由の1つです。筋肉痛も通常2~3日で治ります。
超回復と筋肉痛は必ずしも関係あるとはいえません。ただ、3日を過ぎても筋肉痛が残っているときは、自分の筋力に対して負荷が大きすぎるかもしれません。
慣れている動作なのに筋肉痛が続くならば、負荷を下げて様子をみましょう。
まとめ
筋肉が大きくなるのには、重さと回数、追い込みが大切です。筋肉痛は一つの指標でしかありません。筋肉痛にならなくても筋力は上がります。
前よりも重い重量を持てるようになることや、レップ数が増えることが筋肉の成長を物語るのです。しかし、まったく起こらない場合は負荷が足りないかもしれません。力を出し切れているか、それは本当に限界なのか、自分自身で確認しながら毎日のトレーニングをすすめていきましょう。
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