フロントランジは効果的に下半身を鍛えることができるトレーニングですが、正しいフォームでないと膝に負荷がかかりケガにつながります。そのため、効果的なフロントランジのやり方についてご紹介します。
下半身を全体的に鍛え、バランス感覚も養うことができるフロントランジは器具も不要でやり方も簡単ですので、「下半身を鍛えたいけど何からすればいいのかわからない」と思っている人が、まずはじめるのに最適なトレーニングです。
そこで今回は、
1.フロントランジで鍛えられる部位
2.効果的なやり方
3.知っておきたい注意点
といった内容をご紹介します。
目次
フロントランジとは
フロントランジとはスクワット同様、下半身にある複数の筋肉を連動させて行うトレーニング方法のことです。
また、上半身はまっすぐ伸ばして固定するため、背中の筋肉や体幹も鍛えられるため、バランス感覚を養うこともできます。
フロントランジは脚を前後に広げ、膝を曲げながら腰を下ろしていくため、自重で下半身に負荷をかけていきます。
ラウンジの動作は股関節を伸ばしていくため、しなやかな筋肉を付けられます。そのため、ジャンプ力の強化に効果があるのはもちろん、反復運動などの繰り返し動作の向上につなげることもできるでしょう。
さらにフロントランジは足の付け根と股関節の周りの筋肉である中臀筋や大腿方形筋を鍛えることができるため、骨盤のブレを防いだり、姿勢や運動フォームの改善にも効果があるとされています。
そのため日々のトレーニングでフロントランジを取り入れ、下半身の基礎を磨き上げてから本格的なウエイトトレーニングを始めるとケガのリスクを減らしながら強固な下半身を作り上げることができるでしょう。
鍛えられる部位
フロントランジは片足を前方に出してしゃがみこんでいく動作のため、
お尻の筋肉・・・大臀筋
太ももの筋肉・・・大腿四等筋
太もも裏の筋肉・・・ハムストリング
が鍛えられます。また、広げる足の幅によっても鍛えられる筋肉も変わってきますので、それぞれご紹介します。
大臀筋
大臀筋はお尻の位置に大きく広げられており、下半身を動かす要の筋肉でもあります。そのため鍛えると立ち上がる・ジャンプする・脚を蹴り出す・走るといった全ての動作が向上するでしょう。
またお尻の形を形成しているため、鍛えればキュッと引き締まったヒップラインを作ることもできます。
大腿四頭筋
太ももの前側にある筋肉で、体の中で一番大きな筋肉とも言われています。割合が大きいため、鍛えれば鍛えるほど体内の代謝が良くなるため、トレーニングだけでなくダイエット効果も期待できるでしょう。
また、スポーツの基本「走る」動作に関係し、脚力の大きさにも関係する重要な部位でもあります。
ハムストリング
ハムストリングとは太もも裏からお尻の付け根にある筋肉で、脚を曲げる時に使われます。そのためフロントランジでは腰を下ろしていく動作で刺激を与えていきます。
また、ハムストリングを鍛えると太もも全体を引き締めたりお尻を支えるため、ヒップアップ効果もあります。
バックランジとの違い
フロントランジとよく似た動作で、バックランジという動作がありますが、鍛えられる部位や難易度が違ってきますのでご紹介します。
ターゲット部位の違い
フロントランジは、
大臀筋
大腿四頭筋
ハムストリング
をターゲットとしています。一方バックラウンジは、
大臀筋
大腿四頭筋
をターゲットとして鍛えることができるでしょう。
フロントランジの方が3種類の部位を一気に鍛えられるようにも見えますが、ターゲットとして鍛える部位が少ないほどピンポイントに鍛えられるため、バックラウンジの方が大臀筋と大腿四頭筋を集中的に鍛えやすいでしょう。
難易度の違い
バックランジとフロントランジは動作が違うため難易度も違ってきます。例えばフロントランジは膝がつま先より先に出ないようにする必要があるため、その分難易度が上がります。
反対にバックランジは脚を後ろに動かすため、重心を見えない部分にズラす必要がありますので、その分バランス感覚を保つのが難しくなります。
フロントランジのやり方かたからポイントまで解説
フロントランジで鍛えられる部位がわかったところで、やり方や押さえておきたいポイントをご紹介します。
フロントランジのやり方
フロントランジの方法を順を追ってご説明していきますね。
1.脚を前後に開いていく
2.頭から背中をまっすぐにして背筋をピンと伸ばす
3.前に突き出した膝を90度になるまで曲げ、後ろの膝が地面につかない程度で止まる
4.膝を戻して片方の足を踏み出した態勢まで戻る
この動作を繰り返し、決めた回数が終われば前後の脚を入れ替えて同じように行いましょう。
押さえておきたいポイント
フロントランジをする時に以下のポイントを押さえておく必要があります。
1.背中をまっすぐにする
2.お尻を引いて腰を下ろしていく
3.膝がつま先より前に出ないようにする
初めはフォームが崩れがちになるため、動作を1回するごとにポイントができているか確認しながら行いましょう。
フロントランジのおすすめのメニュー
フロントランジは器具を使わず自重で行うため、筋肉を付けるウエイトトレーニングというより、下半身の動作を向上させたり足腰のスタイルを引き締めるためのトレーニングとなります。
そのため、トレーニング初心者でも安全に下半身を鍛えられるメリットがありますが、慣れてきた人にとっては物足りないと感じるでしょう。しかしやり方をアレンジできるのもフロントランジの良さでもあります。
回数を増やしたり足幅を広げてみたり、ダンベルを持ってトレーニングしたりなど、意図的に負荷を大きくすることで筋力トレーニングにつなげたり、さらに持久力が身に付けられます。
また、スポーツをしている人は動作に合わせた動きをイメージしながら行うことで能力の向上につなげることもできるでしょう。
そこで、フロントランジの基本的なトレーニングに慣れたものの、さらに追い込みたい人は以下でご紹介するバリエーションをおすすめします。
バリエーション1
まず、下半身を引き締め、筋肉の持久力を付けるためのメニューをご紹介します。
1.片足で20~30回が限度の負荷
2. 2~3セット
20~30回程度で限界がくるようにダンベルを持って負荷を調整し、1回の動作をゆっくり行いましょう。定負荷高回転のトレーニングのため、引き締まった下半身を作ることができます。
また、インターバルは30秒ほどにし、休憩時間を少なくすることで筋肉の持久力をつけることにも繋がります。慣れてくればダンベルの重さを増やしたり、さらにゆっくりした動作をして負荷を調整しましょう。
バリエーション2
筋肉をしっかりつけたい人は更に重いダンベルを持って負荷をかけていきましょう。大きな負荷をかけることでお尻と太ももの筋肉が伸ばされるため、股関節の動きが良くなります。
同時にダンベルの負荷が大きければ握力を鍛えることにもつなげられます。筋肉をしっかり付けるおすすめのメニューは以下の通りとなります。
1.片足で10回限度の負荷
2. 3~5セット
インターバルも短めの30秒ほどに設定し、高負荷で最大筋力を使うように意識することで、筋肉の繊維に効果的にダメージを与えられます。翌日筋肉痛になれば、しっかり効果があらわれている証拠です。
ただし、高負荷トレーニングはやりすぎるとケガにつながるため、2~3日に1回の頻度でトレーニングしましょう。
フロントランジをする際の注意点
フロントランジは手軽で自重でできるトレーニングですが、正しいやり方を意識しなければ効果があらわれにくいでしょう。
また、間違ったやり方のままトレーニングを続けると思わぬケガにつながる恐れもありますので、注意点をご紹介します。
膝をつま先より先に出さないようにする
フロントランジだけでなくスクワットなどの屈伸運動は、膝がつま先よりも前に出ない状態にしなければいけません。
もしつま先より前に出たままトレーニングを続けると、膝関節への負担が大きくなるため、慢性的に膝が痛くなってしまうことも。ひどい時は日常生活にも支障をきたしてしまうため、特に慣れないうちは気を付けましょう。
膝とつま先を正面に向ける
膝とつま先の角度がバラバラだと膝を曲げた時にねじれる方向に力がかかるため、安定せず正しく力がかけられません。
また、膝や足首などの関節に力が集中してしまうためケガの原因にもなりますので、必ず膝とつま先の方向は正面に揃えましょう。
背筋を伸ばし胸を張る
フロントランジをするときは、上半身はまっすぐを意識します。背中が曲がった状態だと、下半身にかけるつもりの体重が腰に集中してしまうため、腰痛の原因になります。
そのため、背筋を伸ばして頭の中心から背中にかけて一本の棒が通ったようなイメージで、胸を張って肩を広げるように意識しましょう。
ストレッチをする
フロントランジは股関節を大きく動かしたりアキレス腱も伸ばしたりと、大きな動作となるため、入念にストレッチをしましょう。
トレーニング前のストレッチは可能部を念入りに動かす動的ストレッチを行い、クールダウンにはゆっくりと伸ばす静的ストレッチで筋肉の疲れを和らげましょう。
回数・負荷は目的に合わせて調整する
回数や負荷の目安は個人差があるため一概にはいえませんが、目的に合わせてその回数が終わる時に限界がくる程度の負荷をかけるようにしましょう。例えば、
筋肉をつけたい・・・10回で限界を迎えるほどの負荷で3セット
下半身を引き締たい・・・20~30回で限界を迎えるほどの負荷で3セット
など、回数やセット数を記録し、徐々に負荷を大きくしていく方法をおすすめします。
ダンベルを持つ
自重でのフロントランジで物足りなくなった人はダンベルを持ってトレーニングしましょう。ダンベルはもともとフリーだった手で持つだけのため、フォームが崩れずに負荷をかけることができます。
ただし、ダンベルを持つ時は両手に均等の重さを持ち、左右のバランスが崩れないようにしましょう。
まとめ
フロントランジは自重で簡単に下半身を鍛えることができるため、いつでもどこでもトレーニングできます。また、フロントランジに慣れてきた人は負荷を大きくしたり回数を増やしたりとアレンジを加えることで、さらに効果的に鍛えられるでしょう。
ただし、正しいフォームや動作を行わなければ効果があらわれにくく、場合によってはケガにつながることもありますので、今回ご紹介したポイントをきちんと頭に入れて理想の体型を作っていきましょう。
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