スクワットは有酸素運動になる?有酸素運動になるスクワットのやり方を解説

実はスクワットはやり方を変えるだけで有酸素運動に変化します。脂肪燃焼効果のある有酸素運動に変えることで、少ない負荷で長く行えるので体力に自信のない人でも続けやすいです。

今回は、下半身全体に負荷をかけられるハーフスクワットのやり方や行うときのポイントもご紹介しています。

スクワットは筋トレにも有酸素運動にもなる

無酸素運動とは筋トレ・短距離走・ウエイトリフティングを指します。どれも短期間に大きな力を出し切る運動です。エネルギーが発生するために酸素ではなく糖をエネルギー代わりにしています。

全力の筋力を短時間で一気に発揮できるのが無酸素運動の特徴なので、無酸素運動は基礎代謝量を増やすのに効果的です。

一方で有酸素運動とは軽度から中程度までの負荷をかけ続ける運動のことなので、およそ20分以上、負荷をかけ続けることで脂肪燃焼の効果が期待できます。

水泳・ジョギング・サイクリングなどです。体内にある酸素を使って筋肉を動かし、エネルギー源である脂肪を燃焼させます。有酸素運動は脂肪をエネルギー源とするので、脂肪燃焼に効果的です。

スクワットは筋トレの一種ですが、実は有酸素運動のトレーニングにもなるのです。有酸素運動にするには軽度から中程度の負荷をかけ続けることが必要です。

同じようにスクワットでも負荷をかけ続けて、一定期間行うことで筋トレではなくなります。

有酸素運動のスクワットのやり方

筋トレでイメージするスクワット「フルスクワット」ではなく、高い負荷をかけられる「ハーフスクワット」に変えることで有酸素運動に早変わりします。簡単に述べるとハーフスクワットは完全に腰を下ろすことなく、中腰の状態でキープするのがポイントになります。

足腰への負荷は少ないので長時間、スクワットを行えるのが魅力です。

ハーフスクワットのやり方
①両足を肩幅と同じくらいに開いて、つま先はまっすぐ前を向いた状態にします。
②両手は床と水平に前にのばす、または頭の後ろで組んでもOKです。
③背筋をまっすぐにしたまま胸を張った状態で、目線は前を向きます。
④③の状態でゆっくりとひざを曲げていきます。ひざが直角になる手前あたりでストップ。このとき、腰をそらさないように気を付けてください。
⑤ひざを曲げたよりも早く立ちあがります。
⑥①~⑤を繰り返します。

ポイントは早くしゃがむのではなく、ゆっくりとしゃがむこと。そして戻るときはすばやくすることが有酸素運動になるコツです。

ひざを曲げるときはお尻を後ろに突き出すようにして、お尻の筋肉にもアプローチしましょう。また、前傾姿勢の状態でしゃがんでしまうと下半身にうまく負荷がかからず、スクワットの効果が半減します。

そうならないために、お尻を突き出すことを意識することです。

回数ではなく時間を特に意識する

有酸素運動のスクワットは回数ではなく、時間を目安に行うこと。強い負荷をかける運動ではなく、軽度から中程度の負荷をかけるスクワットです。1回の動作にとき間がかかっても構わないので、ゆっくり行いましょう。
ハーフスクワット初心者の方は1分間することから始めるのがおすすめです。最初は回数にこだわらない方が筋肉に負担をかけずに済みます。

1分間で15回ほどハーフスクワットができるので、それを3回繰り返すことを目安にしましょう。筋トレ自体慣れていない人はフォームに慣れることが何よりも大切です。1週間~2週間すれば体がハーフスクワットに慣れてきます。

ハーフスクワットの魅力は何かをしながらトレーニングができることです。自宅にいてテレビや映画を観ながらできるので、精神的な負担も少ないです。いつの間にか1分経っていた!という感覚で行えるので、継続しやすさがあります。

慣れてきてからは1度に30回など回数を増やしていくことがおすすめです。ダイエットを目的にハーフスクワットをしている場合は、1セット30回を3~5回ほどが目安です。

お尻周りのたるみを取り除きたい人は、特にしゃがむときにお尻を突き出すことを忘れないでください。

スクワットを有酸素運動としてやる場合のポイント

無酸素運動ではなく脂肪燃焼に効果的な有酸素運動として行う場合のスクワットで、気を付けたいポイントをいくつかご紹介します。
ハーフスクワットを行う前にぜひご一読ください。

スクワット前に筋トレする

有酸素運動であるハーフスクワットを行うのであれば、その前に無酸素運動を行うのがおすすめです。腹筋や背筋をすることでハーフスクワットの脂肪燃焼率が高くなることが分かっています。

筋トレをすることで体内から成長ホルモン・アドレナリンが分泌します。大人の場合、成長ホルモンは筋肉・骨・皮膚を強める働きがあります。

つまり、成長ホルモンが分泌された状態で有酸素運動を行うことで、脂肪燃焼効果を最大に高められるのです。他にも筋トレをすることで運動をしていない状態でも脂肪分解を高めるメリットも存在します。

もし、順番が逆であれば筋トレのときに体に負荷がうまくかけられない可能性があります。特に軽い有酸素運動ではなく、長時間負荷をかけ続ける有酸素運動だった場合は筋トレに使うエネルギーが不足している場合があります。

筋トレには短時間で一気に筋力を使用できるエネルギーが必要です。それがないと負荷がかけられず、筋肉に良い刺激を与えられなくなります。

筋トレはハーフスクワットを行う前にすることが鉄則です。

スクワットが辛かったら、途中で変える

負荷の少ないハーフスクワットですが、体に辛さを感じては続きません。辛いと感じたら途中で別のトレーニングに変えることがおすすめです。

ハーフスクワットとおなじくテレビやドラマを見ながら行える踏み台昇降をするのはいかがでしょうか?踏み台だけ用意すれば行える、手軽なトレーニングです。販売されている踏み台の中には高さを調節できるものもあります。

あまり高すぎると体に疲労が溜まりやすく、継続が難しくなるでしょう。踏み台昇降のやり方は簡単で踏み台に昇り降りするのみです。運動が苦手でダイエットや筋トレにおっくうだった人でも続けやすいトレーニングです。

また、自宅で天候に左右されず行える有酸素運動なのでトレーニングするときにストレスを感じにくいです。

ハーフスクワットと同じように踏み台昇降も最初は5分からで十分です。慣れたら20分以上続けることを目標にしましょう。必ずハーフスクワットを続けなければならないことはありません。

自分がそのときに心地よくできる方法で、体を動かしていくのがベストです。

心拍数に注意

ハーフスクワットを行うのであれば心拍数には気を付けたいです。心拍数が上がりすぎると無酸素運動になるからです。有酸素運動に適している心拍数は110回/分前後が目安です。

最適な心拍数の目安は年齢によって異なります。気になるときは心拍数をチェックしてみるのも良いでしょう。

心拍数をチェックする公式は138-年齢÷2で出せます。

まとめ

有酸素運動として行えるハーフスクワットは筋トレやダイエットに効果的です。下半身の筋肉にほどよい負荷を与え続けてくれるので、続きやすいのが特徴です。

お尻周りのたるみが気になっている方や、下半身痩せをしたい方にはぴったりのトレーニング方法と言えるでしょう。

ハーフスクワットに疲れた場合は別のトレーニングに切り替えるなどして、運動を続けられるように工夫をこらすことも大切です。