僧帽筋とは首・肩・背中にかけて存在する筋肉で、体の一番表面にあるため外から見てもわかりやすく、鍛えている人といない人の違いがはっきり出る筋肉です。
表情筋や頭皮とも繋がっているので、僧帽筋が衰えると顔がたるんで老けた印象になります。
老け顔を防ぎ、引き締まった魅力的な背中にするために、僧帽筋をしっかり鍛えていきましょう。
目次
僧帽筋の鍛え方/鍛えることで得られるメリット
僧帽筋が衰えると老け顔になってしまうとお話しましたが、逆に僧帽筋が発達しているとどんなメリットがあるのでしょうか。
僧帽筋を鍛えることで得られるメリットをご紹介していきます。
頭痛・肩こり・姿勢改善
デスクワークが多かったり運動不足だったりと、肩をあまり動かさない生活をしている方は肩こりに悩まされやすいですよね。
肩を動かさない生活をしていると僧帽筋が衰えてしまい、肩周りの筋肉の血行が悪くなります。
これが首こりや肩こりの原因のひとつです。
僧帽筋を鍛えることで首や肩周りの血行が良くなり、首こりや肩こりが解消され、それにともなう頭痛も改善されます。
僧帽筋が衰えてしまうと、正しい姿勢をキープできません。
気がつくと猫背になってしまっているという方は、僧帽筋を鍛えることで姿勢を改善できます。
男性は逞しく大きな背中に
体を鍛えている男性であれば、大きく逞しい背中に憧れを持ってトレーニングに励んでいる方も多いですよね。
僧帽筋を鍛えると首から肩にかけての筋肉が盛り上がり、大きく逞しい背中になります。
背中だけでなく肩や胸周りにも厚みが出るので、上半身のビルドアップを狙うなら僧帽筋のトレーニングはマストです。
洋服の上からでも、鍛えあげられたボディラインがはっきりわかるようになります。
「Tシャツの似合う体」を目指して僧帽筋を鍛えましょう。
女性はスッキリ美しい背中に
僧帽筋は男性だけでなく、女性も鍛えておくべき部位です。
首や肩が引き締まっていると、オフショルダーの洋服や水着も美しく着こなせますし、スッキリと引き締まった背中は美人の条件でもあります。
首から首の付け根の筋肉が発達していると、首が長く見えるので小顔効果もバッチリです。
老け顔の改善や姿勢の改善も女性には嬉しいメリットですよね。
僧帽筋を鍛えることで肩甲骨周りの筋肉が引き締まるため、胸の垂れを防止できますし、垂れてしまった胸の改善も期待できます。
後ろ姿は意外と年齢が出やすいので、僧帽筋を鍛えて美しい背中を目指しましょう。
僧帽筋の効果的な鍛え方5選
僧帽筋のメリットを理解したら、実際に僧帽筋を鍛えていきましょう。
僧帽筋を効果的に鍛えるトレーニング法をご紹介します。
斜めチンニング
チンニングとは懸垂のことです。
肩幅よりコブシ1〜2個分広めのワイドグリップで握ると、より効果的に僧帽筋を刺激できます。
初心者が全身を持ち上げるのは難しいので、鉄棒でおこなう斜めチンニングから始めて行きましょう。
公園でもできるので気軽に取り入れやすいレーニングです。
〜斜めチンニングのやり方〜
1.自分の身長よりも低い鉄棒を選ぶ
2.ワイドグリップで手の甲を上にして鉄棒を掴む
3.掴んだまま、鉄棒の下に足を伸ばしていく
4.まっすぐ伸ばした腕と体の角度を90度にする
5.ゆっくりと胸を鉄棒に近づけていく
6.そのまま20秒キープ
7.ゆっくりと戻す
1〜7を1回として、10回×3セットおこないます。
〜斜めチンニングのポイント〜
・手の甲は必ず上にする
手の向きを逆にしてしまうと腕に負荷がかかってしまい、僧帽筋を効果的に鍛えられません。
・背中で引っ張るイメージでおこなう
僧帽筋を意識して、肩甲骨を縮めていくようなイメージです。
ビハインドネックチンニング
ビハインドネックチンニングは、バーを胸前ではなく首の後ろに持ってくるチンニングです。
主に広背筋を鍛える通常のチンニングよりも、僧帽筋に集中して負荷をかけられます。
通常のチンニングに慣れて来たら、ビハインドネックチンニングで僧帽筋と広背筋を同時に効率よく鍛えていきましょう。
〜ビハインドネックチンニングのやり方〜
1.肩幅の1.5倍ほどに腕を開き、チンニングバーを順手で握る
2.姿勢を安定させるため足を後ろで組む
3.背中を少し丸くして胸を内側に入れる
4.肩甲骨を引き寄せるように背中の力で体を持ち上げる
5.首の後ろにバーが触れるまで体を上げていく
6.ゆっくりと肘を伸ばして下がる
1〜6を1回として、10回×3セットおこないます。
〜ビハインドネックチンニングのポイント〜
・肩は下げておこなう
肩が上がりやすい姿勢ですが、肩を下げることで可動域が大きくなります。
・回数よりも正しいフォームで
間違ったフォームで数回おこなうよりも、正しいフォームで1回おこなう方が効果的です。
デクラインプッシュアップ・Gackt ver
デクラインプッシュアップとは、足を高いところに乗せておこなう腕立て伏せのことです。
ノーマルなプッシュアップと違って重心が上半身にかかるので、上半身により強い刺激を与えて効果的に鍛えることができます。
足の高さが高ければ高いほど強い負荷を与えることが可能です。
そんなデクラインプッシュアップの上級バージョンがデクラインプッシュアップ・Gackt verになります。
アーティストとしてだけでなく、鍛え上げられた肉体美でも有名なGacktさんが編み出したトレーニング法です。
〜デクラインプッシュアップ・Gackt verのやり方〜
1.椅子を2脚用意する
2.椅子に片足ずつ乗せて腕立て伏せの姿勢を作る
3.肩幅の倍に腕を開く
4.手の平を開いて右手の中指をアナログ時計の4の方向、左手の中指を8の方向に向ける
5.顔を前に向けたままゆっくりと下げていく
6.限界まで来たら地面を押すようにして素早く戻る
1〜6を1回として10回おこない、1分間のインターバルを挟んで合計3セットおこないます。
〜デクラインプッシュアップ・Gackt verのポイント〜
・下げる時はゆっくり
僧帽筋と肋骨付近の筋肉が刺激されているのを感じながらゆっくり下げてください。
・肘を外に広げ過ぎない
肘を外に広げ過ぎてしまうと僧帽筋に刺激が伝わりにくくなります。自然な動きで肘を曲げていきましょう。
ダンベルシュラッグ
ダンベルシュラッグはショルダーシュラッグとも呼ばれている僧帽筋トレーニングです。
バーベルでもおこなえますが、ダンベルの方が可動域が大きくなるので多角的に僧帽筋を鍛えられます。
〜ダンベルシュラッグのやり方〜
1.両手にダンベルを持ち足を肩幅に広げる
2.肩と腕の力を抜いて、肩を落とす
3.両肩をすくめるように高く上げてダンベルを引き上げる
4.肩の力を抜きながらゆっくりとダンベルを下げる
1〜4を1回として、10回×3セットおこないます。
〜ダンベルシュラッグのポイント〜
・ダンベルを上げる際は肘が曲がらないようにする
肘を曲げてしまうと僧帽筋に刺激が伝わりません。
・ダンベルを下げる際は肩の力を抜く
肩の力を抜いて、肩の筋肉をしっかり伸ばしましょう。
・なるべく重いダンベルでおこなう
単純な動作のトレーニングなので、ダンベルの重量を上げて負荷を強くすることで刺激を強くしましょう。
アップライトローイング
アップライトローイングは肩周りに効果的なトレーニングです。
効果的でありながら怪我のリスクが低いので、初心者でも安心しておこなえます。
三角筋と僧帽筋の両方を鍛えられますので、逆三角形の体を目指すならば是非取り入れていきましょう。
〜アップライトローイングのやり方〜
1.直立した状態で両手にダンベルを持つ
2.ダンベルを太ももの前にセットする
3.太ももの前から真上にスライドさせていく
4.ダンベルをあごの手前まで上げる
5.ゆっくり下げていく
1〜5を1回として、10回×3セットおこないます。
〜アップライトローイングのポイント〜
・素早く上げてゆっくり下げる
メリハリのある動きで筋肉に強い刺激を与えます。
・セットごとに肘の方向を変える
ダンベルを上げる際に肘の方向性を変えることで、多角的に僧帽筋を鍛えられます。
バーベル・バックプレス
トレーニングに慣れて来たら、より強い負荷をかけられるバーベルを使ったトレーニングをおこなってみましょう。
バーベル・バックプレスは僧帽筋に加えて三角筋にも強い刺激を与えられるトレーニングです。
バーベルトレーニングに慣れていない方は怪我の恐れがあるので、スミスマシンというバーベルホルダーを利用してください。
〜バーベル・バックプレスのやり方〜
1.スミスマシンに背を向けて直立する
2.ワイドグリップでバーベルを握る
3.肩甲骨に乗せるようにしてバーベルをセットする
4.斜め後ろへ押し上げる
5.押し上げながら胸を前に張り出す
6.押し上げ切ったら肩に力を入れて頭上でキープ
7.ゆっくりと元の位置まで下げる
1〜7を1回として、10回×3セットおこないます。
〜バーベル・バックプレスのポイント〜
・上げる時も下げる時もゆっくりとおこなう
反動を使うと筋肉に効きませんので、ゆっくりした動作でトレーニングしましょう。どうしても反動で上げ下げしてしまう場合は座っておこなってください。
・フィニッシュで肘を伸ばし切らない
肘を伸ばし切ってしまうと負荷が抜けやすくなります。肘を痛めてしまう可能性もあるので肘は伸ばし過ぎないようにしましょう。
・バーベルを最後まで戻し切らない
最後まで戻し切った方が楽なのでやってしまいがちですが、肩の伸縮が過剰になってしまい、怪我の原因に繋がります。
まとめ
僧帽筋を鍛えておけば、老け顔を防いで肩こりや姿勢を改善し、どんな服でも来こなせるボディラインを作り上げます。
そのうえ僧帽筋は体の表面に存在するので、鍛えた成果が出やすく鍛え甲斐がある筋肉です。
僧帽筋を鍛えることで得られる絶大なメリットをりかいしたら、鍛えない理由はありませんよね。
男性は逞しく大きな背中、女性は美しく引き締まった背中を目指して僧帽筋のトレーニングに励みましょう。
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