横から見た時にはっきりわかる、盛り上がった分厚い胸板を手に入れるにはどこを鍛えるべきと思いますか?
大胸筋を満遍なくトレーニングするというのは…半分正解です。
美しい大胸筋のカーブを生み出すには、胸筋全体のトレーンニングだけではなく胸筋下部のトレーニングが重要になってきます。
ここでは胸筋下部を鍛えるメリットと効果的なトレーニング法について解説していきますので、ぜひ参考になさってくださいね。
目次
胸筋下部を鍛えるメリット
大胸筋全体を鍛えていても、盛り上がったボリュームのある胸筋にはなりません。
弧を描いたような胸筋のラインをクッキリ出したいのであれば、胸筋下部のトレーニングは必須です。
腹筋と胸筋の境目が明確になって、胸板が分厚くなり、上半身にメリハリが生まれます。
分厚い胸板と言うと男性的ですが、バストアップと言い換えれば女性にとっても重要なメリットですよね。
バストラインが整って美しいラインが出ますし、バストの下垂も防げるので積極的に鍛えていきましょう。
また、胸筋は上半身の中で大きな割合を占める筋肉です。
大きな筋肉を鍛えると基礎代謝を効率よく上げ、脂肪燃焼効果も高められます。
胸筋が発達していれば体幹が安定し、高負荷のトレーニングにも耐えられる体になります。
様々なトレーニングのパフォーマンスを上げるためにも、胸筋下部はしっかり鍛えておきたい筋肉です。
胸筋下部の自重トレーニング
胸筋下部を鍛えるメリットを理解したら、実際にトレーニングを始めましょう。
まずは自重トレーニングのメニューからご紹介していきます。
道具や広い場所が必要なく、気軽に始められますので初心者向きのトレーニングメニューです。
ノーマルプッシュアップ
定番のノーマルな腕立て伏せですが、正しいフォームを理解していない方も多いトレーニングメニューです。
地味に思われるかもしれませんが、正しくおこなえば非常に有効なトレーニングなので、フォームとやり方をしっかり理解した上で取り組みましょう。
〜ノーマルプッシュアップのやり方〜
1.床にうつ伏せで寝る
2.肩幅よりも少し広めに手をつく
3.足を軽く広げてつま先を立てる
4.手のひらとつま先を支点にして体を持ち上げる
5.体の軸をまっすぐに保ったまま体を下げていく
6.胸筋にしっかりと刺激を感じるまで下げる
7.4の体勢に戻す
1〜7を1セットとして20回、30秒のインターバルを挟んで計3セットおこないます。
回数はあくまでも目安です。
自重トレーニングは限界数までおこなうことが重要になります。
〜ノーマルプッシュアップのポイント〜
・呼吸を安定させる
下げる時に息を吐いて、上げる時に吸いましょう。
・顔を前に向ける
フォームが乱れやすくなるので、視線を前に固定しましょう。
・姿勢をキープ
腹筋と背筋に力をいれて体の軸をまっすぐにキープしましょう。
ワイドプッシュアップ
ワイドプッシュアップはノーマルプッシュアップよりも手幅を広くとっておこないます。
胸筋の上部と下部を同時に鍛えつつ、上腕三頭筋も鍛えられるトレーニングです。
その分ノーマルプッシュアップよりも難しいトレーニングになりますが、筋肉に強い刺激を与えてしっかり鍛えていきましょう。
〜ワイドプッシュアップのやり方〜
1.床にうつ伏せで寝る
2.肩幅の1.5倍に腕を開いて手をつく
3.足を軽く広げてつま先を立てる
4.手のひらとつま先を支点にして体を持ち上げる
5.体の軸をまっすぐに保ったまま体を下げていく
6.胸筋にしっかりと刺激を感じるまで下げる
7.4の体勢に戻す
1〜7を1セットとして20回、30秒のインターバルを挟んで計3セットおこないます。
回数はあくまでも目安です。
自重トレーニングは限界数までおこなうことが重要になります。
〜ワイドプッシュアップのポイント〜
・体を下げる時はゆっくり広背筋を意識しながら
広背筋と大胸筋の収縮をしっかり感じるまで下げましょう
・姿勢をキープ
腹筋と背筋に力をいれて体の軸をまっすぐにキープしましょう。
インクラインプッシュアップ
インクラインプッシュアップは、ベンチに腕をつくなどして頭を体より上にした状態でおこなうプッシュアップです。
体を傾けることによって大胸筋の斜め下方向に刺激が伝わりやすくなります。
〜インクラインプッシュアップのやり方〜
1.ベンチなどの手を付けるものを用意する
2.肩幅より少し広めに腕を広げてベンチに手をつく
3.足を後ろに伸ばしてつま先を立てる
4.手のひらとつま先を支点にして体を持ち上げる
5.体の軸をまっすぐに保ったまま体を下げていく
6.胸筋にしっかりと刺激を感じるまで下げる
7.4の体勢に戻す
1〜7を1セットとして20回、30秒のインターバルを挟んで計3セットおこないます。
回数はあくまでも目安として、限界回数を目指してください。
正しいフォームでおこなうことが重要なので、慣れるまでは回数は気にしないようにしましょう。
〜インクラインプッシュアップのポイント〜
・ベンチや椅子などの安定性を確かめる
ずれたり倒れたりして怪我をしないように安定性を確かめてからトレーニングをおこないましょう。
・体を下げる時は広背筋を意識する
広背筋と大胸筋の収縮をしっかり感じるまでゆっくり下げましょう。
・姿勢をキープする
腹筋と背筋に力をいれて体の軸をまっすぐにキープしましょう。
ディップス
ディップスは胸筋下部と上腕三角筋に効果があり、たくましい上半身を効率よく目指せるメニューです。
自重トレーニングの中でも負荷を強くかけられるメニューなので効果は大きいですが、ある程度ベースの筋力がなうと負荷に耐えられません。
上の3つに慣れてきてから取り入れてみましょう。
〜ディップスのやり方〜
1.平行棒を掴み腕を立てて体を持ち上げる
2.足を軽く折り曲げて上体を前傾させる
3.息を吸いながら体を深く下げていく
4.息を吐きながら2の体勢に戻す
1〜4を1セットとして10回、30秒のインターバルを挟んで計3セットおこないます。
回数はあくまでも目安として、限界回数を目指してください。
正しいフォームでおこなうことが重要なので、慣れるまでは回数は気にしないようにしましょう。
〜ディップスのポイント〜
・反動でおこなわない
反動おこなうと体がブレてしまい、トレーニングの効果が得られません。
・体を下げる時はゆっくり
ゆっくり下げることで負荷をかけ続けられます。
胸筋下部のダンベルトレーニング
自重トレーニングに慣れてきたら、ダンベルを使って負荷を上げていきましょう。
無理に重いダンベルを使用せず、自分にあった適切な重量を選んでください。
正しいフォームでトレーニングをおこなえなくなってしまったら本末転倒です。
ダンベルフロアプレス
ベンチなどを使わずできるので気軽におこなえるトレーニングです。
床に上半身をつけておこなうので、肩を痛めるリスクを抑えながら胸筋下部を鍛えられます。
1.床に仰向けで寝る
2.膝を曲げる
3.ダンベルを肩の真上に持ち上げる
4.肘をみぞおちの横のあたりに向かって下げていく
5.二の腕の裏が床に触れたら2の体勢に戻す
1〜5を1セットとして15回、30秒のインターバルを挟んで計3セットおこないます。
回数はあくまでも目安として、限界回数を目指してください。
正しいフォームでおこなうことが重要なので、慣れるまでは回数は気にしないようにしましょう。
〜ダンベルフロアプレスのポイント〜
・ダンベルは太ももに置いてから持ち上げる
いきなり顔の真上に上げると落としてしまう可能性もあるので、一度太ももに置いてから動かしましょう。
・腰を上げて負荷を上げる
腰を上げておこなうとより強い負荷がかけられます。
ダンベルベンチプレス
ダンベルベンチプレスは胸筋の上部と下部の両方を鍛えられます。
ダンベルでおこなう胸筋下部トレーニングの中では最も高重量を扱えるメニューです。
ベンチを利用するので、自宅でおこなう場合はベンチの購入が必要ですが、ベンチは様々なトレーニングで使用できますし、価格帯も6000円程度から販売されているので購入しておいて損はありません。
〜ダンベルベンチプレスのやり方〜
1.ベンチ台に仰向けで寝る
2.膝を曲げる
3.肩の真上にダンベルが来るように持ち上げる
4.肘をみぞおちの横のあたりに向かって下げていく
5.痛みを感じないところまで下げたら3の体勢に戻す
1〜5を1セットとして15回、30秒のインターバルを挟んで計3セットおこないます。
回数はあくまでも目安として、限界回数を目指してください。
正しいフォームでおこなうことが重要なので、慣れるまでは回数は気にしないようにしましょう。
〜ダンベルベンチプレスのポイント〜
・ダンベルは太ももに置いてから持ち上げる
いきなり顔の真上に上げると落としてしまう可能性もあるので、一度太ももに置いてから動かしましょう。
ダンベルフライ
正しいフォームでダンベルフライをおこなった場合、動く関節は肩関節だけになります。
これは単関節運動といって、ひとつの部位を集中して鍛えられるトレーニングです。
ダンベルフライではダイレクトに胸筋の下部を鍛えられます。
〜ダンベルフライのやり方〜
1.ベンチ台に仰向けで寝る
2.膝を曲げる
3.肩の真上にダンベルが来るように持ち上げる
4.肘をみぞおちの横のあたりに向かって下げていく
5.痛みを感じないところまで下げる
6.肘を絞るようにして3の姿勢に戻す
1〜6を1セットとして15回、30秒のインターバルを挟んで計3セットおこないます。
回数はあくまでも目安として、限界回数を目指してください。
正しいフォームでおこなうことが重要なので、慣れるまでは回数は気にしないようにしましょう。
〜ダンベルフライのポイント〜
・重いダンベルを使わない
重いダンベルを使うと方や手首のケガのリスクが高まります。
胸筋下部のトレーニング上級編
自重トレーニングやダンベルトレーニングに慣れてきたら、より高負荷をかけられる上級者向けのトレーニングを取り入れていきましょう。
デクラインベンチプレス
角度調整ができるデクラインベンチを利用して、頭を下に傾けた状態でおこなうベンチプレスです。
重心が頭側に傾いているため、一般的なベンチプレスよりも重たウエイトを扱うことが可能になり
ます。
〜デクラインベンチプレスのやり方〜
1.デクラインベンチ の角度を15〜30度に設定する
2.ベンチに腰掛ける
3.背中をベンチにつける
4.肩幅よりやや広めに腕を開いてバーベルを握る
5.腕を伸ばしてバーベルを一気に持ち上げる
6. バーベルを胸につくギリギリまで下げる
7.バーベルをゆっくり持ち上げる
1〜7を1セットとして8〜12回前後、30秒のインターバルを挟んで計3セットおこないます。
回数はあくまでも目安として、限界回数を目指してください。
正しいフォームでおこなうことが重要なので、慣れるまでは回数は気にしないようにしましょう。
〜デクラインベンチプレスのポイント〜
・正しい呼吸法でおこなう
バーベルを上げる時は息を吸い、下げる時は息を吐くことで腹圧がかかり、重量に耐えられます。
・バーベルを鎖骨の上に下ろさない
持ち上げきれなかった場合、怪我につながる恐れがあります。
・重量を手首で支えない
手首でバーベルを支えると手首の故障に繋がります。
ハイケーブルフライ
マシンを使った胸筋下部のトレーニングの中で特におすすめしたいのがハイケーブルフライです。
バーベルやダンベルでは刺激できない最大収縮ポイントまでしっかりと効かせます。
〜ハイケーブルフライのやり方〜
1.背筋を伸ばし、肩甲骨を寄せてケーブルアタッチントをに手をかける
2.胸を張って片足を前に踏み出し腰を落とす
4.姿勢をキープしたまま斜め下方向に腕を閉じていく
5.両手がくっつくまで腕を閉じたら顎を少しひいて胸筋を収縮させる
6.同じ軌道で戻る
1〜6を1セットとして15〜20回前後を、30秒のインターバルを挟んで計3セットおこないます。
回数はあくまでも目安として、限界回数を目指してください。
正しいフォームでおこなうことが重要なので、慣れるまでは回数は気にしないようにしましょう。
〜ケーブルフライのポイント〜
・重量は上げ過ぎない
ケーブルフライは胸筋の伸展・伸縮を目的としているので、軽めの重量でのトレーニングに適しています。
ディップマシン
胸筋下部と上腕三頭筋に効果的なマシントレーニングです。
大きくたくましい上半身に欠かせない2つの筋肉を同時に効率よく鍛えていきましょう。
〜ディップマシンのやり方〜
1.シートに座りバーをグリップして構える
2.体重を乗せずにバーを押し込む
3.肘をしっかり伸ばして上腕三頭筋を収縮させる
4.胸筋と上腕三頭筋を意識しながらゆっくり元に戻す
1〜4を1セットとして6〜10回前後を、30秒のインターバルを挟んで計3セットおこないます。
回数はあくまでも目安として、限界回数を目指してください。
正しいフォームでおこなうことが重要なので、慣れるまでは回数は気にしないようにしましょう。
〜ディップマシンのポイント〜
・体重を乗せてバーを押し込まない
体重を乗せて高重量を押し込んでも筋肉への負荷は半減します。
・斜め下前方に押し出す
斜め後ろ後方に押し出すと上腕三頭筋に負荷が集中します。
・しっかりとシートに腰をつける
しっかりと腰をつけておくと体重を乗せづらくなり、腕の力だけで動作できます。
まとめ
大きくボリュームのあるクッキリとした胸筋を手に入れるためには、胸筋下部のトレーニングが必須です。
初心者の方は重量や回数よりも、正しいフォームでのトレーニングを意識してくださいね。
正しいフォームで胸筋の伸展・収縮をしっかり感じる事でトレーニングの効果を最大限に高めることができます。
胸筋下部は、男性にとっても女性にとっても鍛えるメリットの大きい筋肉です。
美しく引き締まったメリハリのあるボディラインを目指して、胸筋下部を効率よく効果的に鍛えていきましょう。
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